剪定について
Articolo del

「ワインにまつわるお話」へ

剪定について

2006年 4月

   ワインの品質に大きく関係があるにもかかわらず、意外と知られていないブドウの剪定について見たいと思います。ブドウは野生の状態で置いておくと、好き放題枝が伸び自然に任せて実が付きます。そのままにしておくと、品質や生産量も木によってまちまちとなり、ワインを生産するためには使いにくくなります。人間が管理することによってようやくブドウの本来持つ力を発揮させることが出来るのです。ワインの生産は最後の工程である醸造で、ある程度のことは出来ますが、料理と同じで良い素材、すなわち良質なブドウを用意することが、高品質なワインを造る前提であり、ワイナリーにとって大変重要な仕事となります。その昔イタリア人はエトルリア人とギリシア人から剪定と栽培方法を学びました。世界中を見ても、イタリアほどこれらの方法が多数が存在するところはありません。剪定・栽培方法はワイナリーが気候や土壌、伝統やその品種の樹の成長し広がる強さ、そして樹勢によって決めます。適切な方法を選ばなければブドウに無理をさせることになり、十分な実をつけることが出来ず、場合によっては枯れてしまいます。品種によっては幹から伸びている主枝が短いと新しい梢が出てきません。梢を毎年剪定する理由は一度実をつけた梢は収穫後に枯れるため切除し、次の年に新しい梢を生やします。剪定方法によってブドウをどのように育てていくかを決めることができ、この方法は大きく分けて3つになります。これは梢を短く残す短梢(たんしょう)剪定、長く残す長梢(ちょうしょう)剪定、そして双方を混ぜたものになります。品種によってほぼ決まっており、弱い品種は短梢剪定向きで、強い品種は長梢剪定に向きます。これらはブドウを最適に育てる方法で、品質向上のために、その後間引きを行います。剪定は樹の仕立て方によりますが、これはブドウの品種、生産地の湿度を含めた気候や土壌、そして生産したい量によって選ばれます。例えば機械での生産がしやすいように、葉が太陽に当たりやすくする、暑い地域では太陽によって地面を熱しないために葉で影を作るなどです。最近人気のある仕立て方はボルドーで使われているグイヨー仕立てです。これは短梢と長梢を混ぜて仕立てられ、余り肥沃でない乾燥した土地に向いています。長梢はその年の収穫のために10芽ほど、短梢はその次の年のために2芽残しておきます。他に良く見るのはコルドーネ スペロナート。主枝をそのままワイヤーに水平に長く伸ばしていきます。この方法はシンプルで管理がしやすくアルベレッロは短梢の代表です。地面から約30センチの高さで支えを必要としません。南の乾燥した暑い地域や風の強い地域に適しています。また地面から反射した太陽の熱を吸収することが出来るので、寒い地域でも利用することが出来ます。ただし生産量は低目となります。長梢の代表はシルヴォになります。主枝を水平に伸ばし、そこから長梢を地面へ垂らします。機械作業に向いており、1メートルから2メートル近くまで高くなります。太陽の当たり方や風通しも良く、高収量が期待でき実を守るのにも役に立ちます。他によく採用されているのはペルゴラやテンドーネがあります。これらは人間の知恵や今まで培ってきた経験などによって、様々な仕立て方が生まれ来たのです。