マーケティング
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「ワインにまつわるお話」へ

展示会や試飲会

2006年 9月

   世の中には何万種類ものワインが毎年生産され、この中から消費者はどれを選んで良いのか好みの物を見つけるのは至難の業です。そこでワインの生産地ではもちろん、日本でも様々なワインの展示会や試飲会が行われています。ワイン業者の宣伝PRであり、営業活動の一環ですがワインの流通や販売促進のために欠かせないもので、消費者の手に渡るまでに大きく分けて3回も展示会や試飲会を経ることになります。最初はワイナリーが大手販売業者や輸出業者を探すために大小様々な試飲会を行います。ワイナリーはワイン造りだけと見られがちですが、一部を除いて全ての運営を行っているのです。いくら品質の高いワインを造ったとしても、世間に知ってもらえないことには、ワインは売れ残ってしまいます。売れ残ると次の年の生産調整なども考えなければいかず、ワイナリーには営業の仕事も欠かせません。生産地での小規模な試飲会から、世界的に大きな展示会VINEXPO等に出展をし商談をまとめるのです。イタリアではヴェローナのヴィニタリー(3000の生産者、数万種類のワイン)が代表ですが、最近はトリノのサローネ デル グストやミラノのミワインなどがあります。その次は輸入業者がレストランや小売店向けの試飲会を行います。これはだいたい無料で行われ、実際に生産者を連れてくるなどのイベントを催します。商品の仲介者として自分達の選んだワインを、より多くの人に知ってもらうためのPR活動になります。本や広告では文字でしか情報は伝えられませんが、実際の試飲会では商品に触れてもらう大切な機会なのです。来場者のメリットは、業者がワインを用意することにより、数多くのワインを効率良く一箇所でテイスティングすることが出来、知らないワインを飲んで知る楽しみがあります。そしてメーカーや知識の豊富な業者がいるので、様々な詳しい情報を得ることが出来ます。そして最後に一般消費者向けに百貨店やワイン小売店で試飲会が行われます。これはだいたい有料。試飲会での目的は様々なワインを飲むことではなく、味見をすることなので、いったん口にいれ分析が終われば吐き出してしまいます。ワインは嗜好品で味や価格に大きな違いがあり、実際飲んでみるまで納得できない場合も多いからです。ですがこの違いがワインをより魅力的なものにしており、試飲会では新しい発見や驚きが必ずといって言い程あると思います。

ワインガイドブック

2005年 11月

   今回はワインガイドブックについて考えてみたいと思います。イタリアでは毎年11月頃には全社一斉に次年度のガイドブックを出版します。ワインだけでなく、ホテル、レストラン、オリーヴオイルなど、イタリアはガイドブック天国と称される程、多種多様な評価本が溢れ、それぞれに特徴があります。ワインガイドに関してはガンベロ ロッソやヴェロネッリ等の主要5社の他に、最近でも次々と新たなものが発行されています。どのように評価が決まるのかというと、さすがに一人で全てを試飲することもかないませんので、各社まず点数の基準を定めて何人かで手分けをして評価をしていきます。ガイドブックの存在は、ワインに大きな影響を与えます。たとえワイナリーが丹精こめて造ったものであっても、評価が芳しくなければ売れる本数が減少してしまいます。反対に、無名ワインでも、良い評価を得ると、プレミアが付きいわゆるシンデレラワインと呼ばれるものになります。トスカーナではしばしば見かける光景です。不思議なもので、自分がおいしいと感じたワインがカリスマ テイスターによって低い点数をつけられると、その後おいしく感じなくなったりしますし、当然その逆のことも起こります。又、あるガイドでは高得点でも、別の本では普通で有ったりと、何が正しいのかわからなくなってしまいますが、ここで大切なのは評価イコール、ガイドブックの一意見であるということです。「正しい」ではなく、一つの参考評価だと思ってください。出来れば一冊だけでなく、何冊かのガイドを見るほうが、より参考になるのではと思います。星の数ほど存在するワインの中から、おいしいワインを探し出すことはガイドブックなくしては、非常に困難です。自分の舌に自信があれば参考程度であっても、そうでない場合ガイドを頼りにワインを見つける事になります。そこでワイナリーはガイドで高評価を得られる、世間に認めてもらえるワイン造りに努力します。最近ではガイドブックの評価に対し基準がわかりにくいとか、裏で金銭のやり取りがあるのでは等々批判の声も出てきているのは確かですが、ガイドブックの存在がワインの品質向上及び販売促進に大きく貢献しているのも疑いようのない事実です。