ワインの熟成
Imvecchiamento del Vino

ワインの熟成とは
2005年 3月
出来る限りおいしく飲むために熟成について考えていきたいと思います。ワインはあらゆるお酒の中で唯一、買ってからも瓶の中で熟成するお酒だといわれています。確かに世の中 にはフランスの30年や40年物のヴィンテージワインが存在し高値で取引されています。では熟成をすることによりどのようになるのでしょうか、そしてどの位の期間でおいしくなるのでしょうか。実はワインは瓶の中でまだ生きています。ほんの少しづつですがゆっくりと酸素を自分の体に取り入れているのです。そして自分の持っているタンニンや酸味などの成分を酸化とともに、調和を取りおいしくしているのです。熟成の進んだ後、瓶の底にもやもやした塊を見たことはありませんか。ワインが無駄な贅肉を落とした残骸なのです。ですので食べても毒ではありませんが渋かったり酸っぱいのです。どれくらいの熟成期間が適切かはワインの品質とも大きく関わり、渋みなどの刺激が強いということは、それだけタンニン等のブドウの実が持っていた成分が多いということで、熟した実を使っているということです。よってある意味そのとげとげしさが全体的に丸くなり調和が取れてくるには時間がかかるのです。それに比べると品質の低いワインはそういった成分をあまり含んでいないために熟成にほとんど向かず常に品質は劣化して行きます。早く飲むほうが良いと言う事ですね。アルコールが高かったり糖分が高ければ、酸化に対して強いのでそれだけ熟成期間は延びます。そして比較的赤ワインに比べて味わいのおとなしい白ワインは熟成期間が短めである傾向があります。ある程度飲み慣れてくると、どのくらいで飲み頃になるかわかるようになってきますが、結局のところ飲み頃とはその飲む人がおいしいと感じる時期だということです。いくら高価なワインでもいつまでも永遠には持ちませんので頃合をイメージする楽しみもあるのです。今でも19世紀のワインが残っていますが、味わいはどうなのでしょう。ピークは過ぎているでしょうが100年以上前の飲み物と想像するだけでロマンを湧き立たせます。考えるとワインとは不思議な飲み物ですね。
ワインの保存方法
2005年 4月
ワインの熟成について見ましたが、今回はそれにつながる保存について見てみたいと思います。保存と言えば、みなさんはどの様にされておられますか?人によっては居間の洋酒を並べている所や、台所の下の暗所に置いている方もいるでしょう。間違いです、やめて下さい。これはきっとワインをウイスキーやスピリッツや焼酎などのアルコール飲料と同じ様に見てしまっているからだと思います。確かに瓶に栓がしてあるので、抜栓するまでは缶詰などと同じように保存に強そうな印象を受けます。ですがワインは見た目以上にかなりデリケートで、保存に気を使わなければすぐに腐ってしまうと言っても過言ではありません。それでしたら置いておかずに早く飲んでしまった方がよっぽど良いです。温度が一定であれば問題ありませんが、人がいる間はクーラーや暖房を入れ過ごしやすい環境になりますが、いなくなると同時に切ってしまうので急激に温度が変わります。それにより暑いと瓶の中の空気が膨張しコルクから外に出て行くのに対し、温度が下がると空気が縮むためコルクと通して新鮮な空気を取り入れてしまうのです。こうするとすぐに酸化してしまい、ひと季節すごすと飲めなくなっていることがよくあります。そうした急激な酸化はワインを駄目にするだけでおいしくさせるにはワインにとって落ち着いた環境でゆっくりと熟成させていかなければなりません。冷蔵庫も良いのですが、あまり長い期間の保存には向きません。ドアの開け閉めが頻繁な事に、野菜などの匂いがワインについてしまうからです。ワインの適した保存環境は気温14度、湿度80%、そして振動がないこと、と言われています。ヨーロッパではともかく日本でこの環境を作り出すのは難しいため、最近ではワイン用の冷蔵庫ワインセラーが活躍しています。安くはありませんが、ワインを駄目にしてしまうのはもったいないですしね。