Vaticano ヴァチカン
ヴァチカン市国 人口1,000人
ヴァチカンは国土面積 0,44 ku、人口1,000人弱のローマ市の中に位置する世界最小の独立国家です。国家元首であるローマ教皇はカトリック教会の最高の長でもあり、教皇の人格を通して世界中いたるところに教会の精神的な威光が及びます。日本では法王と教皇の二つの称号を併用していますが、正しくは教皇となります。ヴァチカンの公用語はラテン語ですが、すでに死語となっているためラテン語が用いられるのは公式文書などのみとなります。普段はイタリア語を話しますが、スイス人衛兵たちの公用語はドイツ語です。この衛兵たちの色鮮やかな制服はミケランジェロによってデザインされたことで知られています。ヴァチカンという名称は、この地の本来の名前であったヴァティカヌスの丘からとられています。ここはローマの郊外になり人は住んでいませんでしたが、使徒の一人である聖ペトロが皇帝ネロにより捕らえられ殉職したことからここに教会が建てられ、やがてカトリック教会の中心地となりました。ちなみに現在の教皇であるベネディクトゥス16世は聖ペトロより数え265代目となります。教皇の権威は宗教的な意味だけではなく、政治的な実権としても高まることになりました。17世紀に教皇領は最大に達しほぼイタリア全土を覆い、さらにシチリア島にまで及んだと言われています。ですがその後サルデーニャ王国を中心にイタリア統一戦争が起こり大部分の教皇領はイタリア王国に併合されたため、教皇と新たなイタリア統一国家は激しく対立することになります。ヴァチカンはカトリックの総本山であるためこの対立はヨーロッパ全体を巻き込む深刻な問題となり、「ローマ問題」と呼ばれました。このような不健全な関係を修復すべく1929年になりムッソリーニ首相との間でようやく合意が成立し、ラテラノ条約が締結されました。条約はそれまでの教皇領の権利を放棄するかわりに、ヴァチカンを独立国家とし特別な地位を保証するものでした。これが今のヴァチカン市国の成立となります。ヴァチカン市国民のほとんどは聖職者であり主な産業として出版業、モザイク製作や切手などがありますが、あまりに特殊な国家であり利益目的の産業活動は行っていません。世界中のカトリック信徒からの募金などで国家財政をまかなっており、現在も信者達の大きな心の支えとなっています。